文句ばかり言う人の心理とは？悪口ばかり言う人への対処法はコレ！

文句をぶちまける人は「とにかく聞いてもらいたい」と思っている

愚痴や文句ばかり言う人は、いい印象を与えないでしょう。「誰かに聞いてもらいたい」という気持ちは理解できるとしても、度が過ぎるとうんざりさせられてしまうもの。文句ばかり言う心理とは、どのようなものなのでしょうか。『面白いほどよくわかる！見ため・口ぐせの心理学』（渋谷昌三）には、以下のような記述があります。

「会えば彼の口から出てくるのは上司の悪口ばかり。彼女の口からは同僚を非難する言葉やネガティブな言葉ばかり。これでは会話も楽しくありません。こうした悪口や非難などは、聞かされる相手にとっては『愚痴』としてとらえられ、決してよい印象を与えません。

納得できない感情があり、それに対してまともに立ち向かえないとき、人はそのイライラを抑え込もうとします。つまり抑圧です。抑圧状態にあると、人は精神的に次第に追い詰められていきます。そこで、趣味やスポーツ、娯楽、食事、恋愛、相談などさまざまな方法で抑圧から逃れようとします。
それが上手にできる人はよいですが、できない人は愚痴を言うことで抑圧から逃れようとすると考えられます。

言っている本人にしてみれば、日ごろ感じている不平不満や、溜まっている鬱憤を吐き出すことで、一種のカタルシス（浄化作用）を得られます。また、正直に話すことで、相手に自分の思いを理解してもらえると同時に、自分が吐き出す愚痴によって『あっ、私はこう思ってたんだ』と自分自身の気持ちを再確認することができます。そして、改めて自分の気持ちを整理することができるかもしれません。

さらに、生産的な言葉ではないにしても、相手に心の弱みを見せるのですから、『自分のことを理解してほしい』『自分の存在を認めてほしい』という意識も働いているといえます。

愚痴を話すには聞き役が必要です。かといって、愚痴に延々と付き合わされるのも辛いものです。そこで相手の話を遮って、論理的に諭すのは賢明ではありません。愚痴をこぼす側は、とにかく聞いてもらいたいだけなのです。聞き役に徹して相手に共感すれば、最後に『ありがとう、聞いてくれて』という言葉が返ってくるかもしれません。カタルシスを感じさせてあげることが大切なのです。」

このように、文句ばかり言う人は、日頃の鬱憤をぶちまけることで気持ちを解放し、整理しているのかもしれません。彼らはアドバイスを求めているわけではないので、黙って最後まで耳を傾けてあげると、最後はすっきりとした顔で帰っていくでしょう。

文句ばかり言う女性の心理

周囲の人への文句ばかり言う女性は要注意人物です。陰口を叩いたり、絶妙な言い回しでマウントを取ったりする女性には、どのように対処すればいいのでしょうか。『読むと心がラクになるめんどくさい女子の説明書』（山名裕子）には、以下のような記述があります。

「いろいろな女子タイプの中で、最も危険なのが、しょっちゅう悪口を言っている『悪口女子』。
仲よくしていると、あなた自身も悪口女子に見られてしまう可能性がありますし、かと言って距離を置くと悪口女子のターゲットにされて自分が悪く言われることもある、付き合うのがやっかいなタイプです。
悪口ばかり聞かされると、だんだん疲れてくるという人も多いのではないでしょうか。

このタイプの女子が悪口を言う深層心理は、相手を攻撃することではありません。ダメな自分を安心させたい、というのが彼女たちの心理です。
その心理には『相手の立場を落とすことで、相対的に自分を高く見せたい』という繊細な女心があります。女子はいつでも自分と人を無意識に比べてしまう生き物。人より下の立場になることに対する不安が、相手への悪口となって現れるのです。また、悪く言うことで仲間意識を高めて、自分の立場と心を安定させている側面もあります。
だから、コンプレックスがある人、自分に自信がない人、自己肯定感が低い人がとくに悪口女子になりやすい傾向があります。悪口女子にとっての悪口は、自分をなんとか守るための盾なのです。

（中略）

また、褒めているように見せかけて、会話の端々に相手のネガティブ要素を差し込んでくる悪口女子もいます。
たとえば『〇〇さんて本当に仕事ができるけど、仕事人間だよね』というような言い方をする人、いますよね。
この場合は、〇〇さんが『仕事ができる』ことを伝えたいのではなく、『仕事”以外”はできない』（たとえば彼氏はいない）ことを伝えたいという本心が見え隠れしています。
このような『悪口に聞こえない悪口』を連発する女子ほど、本人のコンプレックスの根は深く、付き合い方に工夫が必要になります。」

このように、他人の行動に文句を付けたがる女性は、コンプレックスを隠してとにかく優位に立とうとしているのかもしれません。また、「褒めているように見せかけて相手を貶める」という回りくどい手口を使う女性にも警戒が必要です。下手に同調して巻き込まれると面倒なので、この手の女性とは上手に距離を置いたほうがいいでしょう。

＜参考文献＞
『面白いほどよくわかる！見ため・口ぐせの心理学』（渋谷昌三）
『読むと心がラクになるめんどくさい女子の説明書』（山名裕子）