気持ちのいいセックスがしたい！エッチを120％楽しむための極意とは？

男性の理想を押しつけたようなセックスは女性に不評

AVなどのアダルト作品は、男性目線で描写されたセックスです。そこで学んだテクニックを真似したがる男性は少なくありませんが、それは勘違いのようです。『女医が教える 本当に気持ちのいいセックス』（宋美玄）には、以下のような記述があります。

「人間の生活から切っても切り離せないセックスという行為ですが、なかには性嫌悪症で苦しむ人もいます。もっと身近なところでは、セックスレスで擦れ違う夫婦やカップルが多くいます。いずれも深刻な悩みの持ち主ですが、『自分は性的にノーマルである』と思いこみ、『セックスってこんなものだろう』とあきらめて日々の性生活を送っています。私は底にあえてメスを入れたかったのです。

私が接する女性たちのなかにも『セックスってそんなに好きじゃない』と言い切る人が相当数います。でも、オーガズムに達する方法をちゃんと知ることができれば、セックスを好きじゃないなんて言わなくなるのではないか―そう考えたのが本署を書くきっかけとなりました。

幸か不幸か、女性はセックスに妥協できてしまいます。濡れてなかろうが、感じてなかろうが、頭のなかで『早く終わってくれないかな』と思いながらも、男性を受け入れられるのです。でも、それではいけない！　女性だってオーガズムを得るのが正常なのです。まずはそのことを知ってもらいたい。そして、セックスをもっと楽しんでほしいと思ったのです。

多くの女性を妥協させてしまっている原因のひとつに、世の中に氾濫するアダルト作品や、男性側の経験や願望だけから書かれたセックス指南本があるのは間違いないでしょう。

（中略）

アダルト作品や男性目線のセックス指南本を参考に日々愛撫に励まれても、女性にとっては迷惑もいいところ。早く終わってほしいと思うあまり彼女たちは、ウソの喘ぎ声をあげます。イッたふりをします。これによって男性は『俺のテクでイカせた！』とますます勘違い……。こんなセックスを繰り返していては、女性が満足感を得られることは百年経ってもありません。

（中略）

アダルト作品のすべてが『悪』ではないでしょう。男性のための”ファンタジー”であると理解さえしていれば、それほど問題にならない作品も多くあります。要するに、現実のセックスはまったく別物だということです。男性はファンタジーの世界の真似などせずに、女性とコミュニケーションをとりながら、彼女が感じるよう心をこめて愛撫してほしい、それが私の願いです。そうすれば女性は、フリじゃない、ほんとうのオーガズムに出会うことができるでしょう。

そして私は、女性にもこの本を手に取ってほしいと思っています。読んだ後は、感想を添えてパートナーに手渡してほしい。もっとセックスを楽しみたい女性の積極性と、男性の思いやりあふれる愛撫があれば、ふたりそろってもっともっと気持ちいいセックスを体験できます。お互いへの愛情も、おのずと深まるにちがいありません。」

アダルト作品におけるセックスは、必ずしも女性に歓迎されるものではないと知っておきましょう。どのようにしたらお互いが満足できるか、話しながら、いろいろ試してみるのもコミュニケーションの一つではないでしょうか。

知らない快感を追求してセックスを楽しもう

付き合いの長いカップルや夫婦であれば、相手の体を知り尽くしているでしょう。「これは嫌がられる」、「次はこういう流れで……」となると、ワンパターンになりかねません。『ずっとずっと愛し合いたい』（宋美玄）には、以下のような記述があります。

「何年間も一緒に暮らして、何度もベッドを共にしてくれば、お互いを知り尽くしていると考えがちです。でも、もっと深く掘り起こせば、そのカップルの組み合わせでしか得られないセックスの快感にたどり着くことは必ずできるはずなのです。

本来セックスは、インタラクティブなもの。お互いが作用し合って、快感や満足感がもたらされます。自分が変われば、相手の反応にも変化が生じます。

たとえば、これまで拒んでいたことを、たまには解禁してみてはどうでしょう。電気をつけることにOKを出すとか、セックスの最中にHな言葉を口にしてみるなど。

性的な興奮のポイントは十人十色です。それこそ、とても恥ずかしい部分だってさらけだすことになるかもしれません。けれど、そうしてふたりだけの奥深い楽しみに到達できれば、その先ずっとずっと愛し合っていけるように思います。

”私は受け止めるわ”という姿勢で臨むと、相手もあなたのことを受け止めてくれます。このような大胆さを発揮できるのは、付き合いの長いパートナーだからこそ。

お互いがそのことに気づくと、さらに愛情面での信頼関係も深まるでしょう。試してみる価値はとても大きいです。」

ワンパターンでつまらないセックスを繰り返すよりも、時には新しいことにも挑戦してみた方が、いつまでも新鮮な気持ちでセックスを楽しめるのではないでしょうか。お互いに気持ち良くなれることを一緒に探求すれば、愛情も深くなるでしょう。

＜参考文献＞
『女医が教える 本当に気持ちのいいセックス』（宋美玄）
『ずっとずっと愛し合いたい』（宋美玄）