「人生経験」に関する専門家の意見やアドバイス
失敗を重ねる経験には意義がある
失敗を恥ずかしいことだと思っている人は少なくありません。しかし、その失敗から多くを学ぶことができる人間は、人生の経験値を上げることができるものです。『なぜか好かれる人がやっている100の習慣』(藤本梨恵子)には、以下のような記述があります。
「世界的なブランドを作ったココ・シャネルは『失敗しなきゃ、成功しないわよ』と言っています。NLPでは『失敗はない、フィードバックがあるだけ』と考えます。発明王のエジソンも同様のことを言っています。『失敗ではない。うまくいかない方法が1つわかった。〝成功〟だ』と。極端に失敗を恐れて行動しない人は、挑戦しないことで自分のプライドは守れるかもしれません。でも、成功する機会も失っています。
スクール経営者のAさんは独立当初、チラシに『4月開講!』と大きくタイトルを書いて数百枚のチラシを作成してポスティングしました。もちろん、そのチラシで入校者は集まりません。その後も、大金をはたいて新聞広告を出しましたが一人も集まりません。危機感を覚えたAさんは、本格的にマーケティングの勉強をはじめ、在校している人の喜びの声などを載せるなどの工夫をしました。すると入校者を集めることに成功して、現在は経営も順調です。Aさんは失敗したからこそ、マーケティングを勉強しないと集客はできないというフィードバックが生まれたのです。しかも自分の失敗談を起業したばかりの人達に話して、笑いを取って勇気づけています。
失敗するメリットは、うまくいかない方法がわかる(フィードバックが生まれる)、人の痛みがわかる、経験が増え自分の幅が広がる、笑い話が増えることです。だからたくさん失敗した人は魅力的なのです。仕事でミスをしないように完璧を目指している人は、失敗すると他者から見捨てられるのではと恐れている可能性があります。しかし、実際は『しくじり効果』で完璧な人より、欠点がある人のほうが、好感を持ってもらえるのです。だから、人から好かれたければ、じゃんじゃん失敗することです。
目標に向かって挑戦したからこそ大きく失敗するのです。失敗は挑戦した証。成功という字を顕微鏡で見ると、小さな失敗が集まってできていると言われるのはこのためです。」
このように、失敗を重ねて経験値を上げた人には、それゆえの強みがありそうです。また、成功者が失敗談を語ることにより、周囲に好感を持ってもらえるというメリットもあるようです。最初から完璧な人などいないので、失敗を過度に恐れる必要はないでしょう。
人生経験豊かなトップは部下に慕われる
人の上に立つというのは大変難しいことです。部下から慕われるトップというのはいったいどんな人物なのでしょうか。『1秒で「気がきく人」がうまくいく』(松澤萬紀)には、以下のような記述があります。
「『東京スバル株式会社』の15周年記念式典で講演させていただいたとき、私は、『社長と社員の間に、相思相愛の関係ができていて、すごいな』と感じました。下川良一社長とは、何度もメールでやりとりをさせていただきましたが、メールの文面には、『社員を大切に思う気持ち』が、いつもあふれていました。なぜならば、どのメールにも、『社員がよくやってくれているので、助かります』といった、社員をねぎらうひと言が添えてあったのです。
一方、社員の方々は、まるで『下川社長の応援団』のように私には映りました。1000人規模の記念式典を開こうとすると、準備も簡単ではありません。私が『お疲れではありませんか?』とお声がけすると、社員のみなさんは口をそろえて『社長の下川を喜ばせたいので!』と明るく答えてくださいました。社長は社員を信頼し、社員は社長を信頼する。社長と社員の一体感が、東京スバルの魅力だと私は思います。
下川社長が、社員から応援される理由のひとつは、『和顔愛語』を心がけているからではないでしょうか。『和顔』とは、和やかな顔、穏やかな顔のことです。『愛語』とは、思いやりのある話し方で人に接することです。江戸時代の名僧、良寛和尚は『和顔愛語』を実践し、『私の口から出てくる言葉は、人の心を励まし、勇気づけ、あたたかくする贈り物でありたい』と考えていたそうです。同じように下川社長も、『社員を思うあたたかい気持ち』を自分の言葉に乗せています。だから、社員の心を惹きつけているように見えました。」
このように、部下に慕われる社長のエピソードには、学ぶべきところが多いでしょう。
<参考文献>
『なぜか好かれる人がやっている100の習慣』(藤本梨恵子)
『1秒で「気がきく人」がうまくいく』(松澤萬紀)
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